和モダンの京都 ― 2011年07月30日 23時25分05秒

数年前のいわゆる新景観政策スタート以来、少しずつ変化してきた京都の町だが、この頃ではついにはっきりとその変化が見て取れるようになった。
都心部では派手な色使いの広告などは姿を消し、店の看板なども電球色系の暖かい色使いのものや、間接照明を用いたものがほとんどになってきたのだ。
写真は京都の繁華街の中心部たる四条河原町の交差点だが、町ごと和モダンという状態に近づいてきているのが分かる。
家屋の建て替えに制限がかかるなど、私権の制限を伴うことが広報されていたにも関わらず、京都新聞の世論調査で何と九割以上の市民が支持したこの新景観政策。この面における、京都市民の意識の高さには驚かされたものである。
反対派の財界人だったかが、「ネオンが無くなって活気がなくなれば、町が若者に見放される」などと意味不明のことを口走っていたが、道頓堀くらいの名所は別格として、どこの世界にネオンを見に集まってくる若者がいるのか。meetsなんかの情報誌などを見てると、町家カフェでまったりスイーツ喰いたい、というのが若い人のメインストリームだろうから、町全体が和モダンというほうがずっと喜ばれるはずである。
下の写真は、わずか数年前の同じ四条河原町。このネオンはどれももうありません。
まあ、僕なんかはこういう典型的な地方都市的風景も好きなのだけど、電柱・電線問題同様、そう言う町は京都以外にもたくさんあるわけで、京都くらいは景観にこだわりがあってもいいじゃないかと思う。

コメント
_ 孫右衛門 ― 2011年07月31日 22時48分27秒
_ NZ ― 2011年08月01日 18時28分12秒
孫右衛門さん、こんにちは。
そうですね、京都の市街地の没個性的な都会化には、やはり市民も危機感を感じていたのでしょうね。ビルに無理矢理瓦屋根を付けるような珍妙な方向へは行かずに、デザイン的に美しいものになるような規制のかけ方は正解だったのでしょう。まだまだ京都の町の雰囲気は洗練されていくだろうと思います。
そうですね、京都の市街地の没個性的な都会化には、やはり市民も危機感を感じていたのでしょうね。ビルに無理矢理瓦屋根を付けるような珍妙な方向へは行かずに、デザイン的に美しいものになるような規制のかけ方は正解だったのでしょう。まだまだ京都の町の雰囲気は洗練されていくだろうと思います。
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大都市郊外の駅前がどこも同じ風景といったこととは全く正反対をいく良いことと思います。それを発信できるのはやはり京都くらいしかないですね。