好調な、まちなみ街道と姉妹サイト2023年12月03日 14時17分05秒


(伊賀上野)

(長浜)

(鞍馬)

夏が終わってまた仕事に戻って以来、宿泊での旅行などに行く機会はまだありませんが、関西近辺の古い町並みへの再訪問はコツコツと続けていて、長浜・伊賀上野・久宝寺寺内町や鞍馬などを歩きに行きました。

何年も訪れていなかった、という町が多いわけですが、幸いにしてどこも、町並みが大きく破壊されてしまっているような感じはなくてほっとしています。

「まちなみ街道」の姉妹サイトとして約1年前に開設した「古い町並みを歩いてみよう」も40記事を超えて、順調に来訪者数が増加しています。
本体のまちなみ街道のほうもそれにつられて、アクセス数が好調な感じです。

町並み歩きのための解説サイトというのはかなり古くから考えていて、10年以上前に実際に試作したこともあるのですが、HTMLで作るとなると相当な労力なのが分かり、断念したことがあります。

今は自分でサーバー借りてCMS入れるというのが誰でもできる時代で、地図もgoogle mapを簡単に埋め込んで使えるので、ずいぶん便利になりました。
新サイトは、最終的には100記事くらいまでは更新を続けようと思っています。

(町並み写真館の「久宝寺」の写真更新と、別館の「地方都市のクリスマス」に2022年の沼津と奈良市高の原を掲載しました)

鈍行で尾鷲は遠かった、夏の終わり2023年08月30日 17時40分31秒



(ホテルからの眺め、尾鷲市街全体を一望)

18きっぷで関西周辺の重伝建、のうちの1か所としてこちらもしばらく歩いていない三重県亀山市の関宿に行こうかと思っていました。
京都駅からだと、東海道線から草津線で柘植、そこから関西本線ですが、これだとちょっと近すぎて18きっぷがもったいない(往復すればぎりぎり一回分の元は取れる)

そこで、三重県をもっと南下して、どこか海沿いの町で一泊と言うのを検討しました。ところがこれも、海の近くに駅がある場所がなかなかなく、どんどん南へと範囲を広げていったところ、尾鷲が候補に挙がりました。
漁港のすぐ近くに、長めの良さそうなホテルを見つけたのでした。このご時世なので安くはないですが、それでも朝食付きで1万円を切っていました。

松阪からさらに紀勢本線で南へ3時間なので、かなり遠い上に本数も少ないのですが、最悪特急「南紀」も走ってるし、松阪まで戻って来れば近鉄特急で帰るという手もあるので、何とか行けるやろうと思って出かけることに。


松阪まで約2時間、ここで松阪牛カレーと言うのを食べて、快速「みえ」と各停を乗り継いでまた約2時間半。
紀勢本線の多気以南は沿線の風景も良くて天気も晴れ、悪い区間ではないのですが、ひたすらロングシートの各駅停車に乗り続けるのは段々きつくなってきて、かなり疲れてしまいました。
尾鷲は遠いなあ、と実感させられることになり、これがさらに熊野とか新宮とかだと、やはり特急「南紀」に乗らないと厳しいだろうと思いました。



(紀勢本線の車窓)

その遠い尾鷲ですが、前に少し立ち寄ったことはあるものの、ちゃんと滞在するのは初めて。
ホテルは予定通り、町全体を山から海まで見渡せるすばらしい部屋で、夕暮れの漁港を散歩したり、魚料理の店で海鮮丼を食べたりと夏の海辺の雰囲気を満喫できました。
夏の終わりの旅行としては、まさに理想的な行き先でした。





帰り道、ちょっとだけ新型のハイブリッド列車であるHC85系が投入された「南紀」に乗ってみたくて、多気から津の間だけ18切符を捨てて、特定特急料金で「南紀」の自由席に乗りました。
増結で4両編成でしたが席はかなり埋まっていて(幸い、窓際が1席だけあいていた)、人気のほどが分かりました。
エンジンの音が遠くで何となく聞こえる、という静かな車内はなるほど快適でした。今度はまともに「南紀」に乗って、新宮あたりまで行ってみたいものです。

(HC85系の「南紀」)

こちらも久しぶりの湯浅2023年08月27日 11時28分00秒



 台風が来るまでの間、毎週連続で18きっぷを使って関西周辺の重伝建地区めぐりをしてました。
 小浜の次、二箇所目は湯浅で、こちらも久しぶり。

 去年の夏以来のJR和歌山駅の駅ビルで「湯浅醤油ラーメン」というのをお昼ご飯に食べてから、まさにその湯浅へと向かう紀勢本線の鈍行に乗り込みます。
 乗った列車は箕島止まりでしたが、ちょうど30分間の待ち時間があったので、箕島の町も少しだけ見て回りました。

 さようやく御坊行きに乗って、湯浅駅に到着。最近駅舎が新しくなった(蔵っぽいデザイン)ということで、以前の古びた駅舎がどうなったか心配でしたが、こちらも保存されてカフェなどが入るスペースになってました。


 実は熊野古道である「道町通り」を歩いて、「立石道標」という立派な石碑の辺りから重伝建地区に入って行きます。
 10年以上ぶりのはずですが、さすがは安定の伝建で、町並みに大きな変化はありません。修景は進んでいましたが。

「大仙掘」や「角長職人蔵」、「甚風呂」(江戸から平成まで続いた銭湯)などの展示施設も一通り見て回りました。あまりの暑さでちょっと日陰に入りたいと言うのもありましたが。

(甚風呂)

 隣接する広川町にも少し町並みが残ってるのですが、なにせ炎天下なのでどうしたものかなと思いつつ、結局は広川まで歩いて往復することになりました。
 ようやく湯浅駅へ戻った時は、もうへとへと。
 列車の待ち時間の間、旧駅舎のカフェスペースでレモネードを飲みながら、ゆっくり涼ませてもらい、ようやく生き返ったのでした。

(広川の町並み)

(帰りの阪和線からの紀ノ川)

久しぶりの小浜2023年08月20日 16時15分14秒


(小浜西組重伝建地区・三丁町)

 去年に引き続いて、今年の夏も18きっぷであちこち出かけています。
 北海道旅行でかなり散在してしまったし、宿泊費も高騰しているので、今年は日帰りメインにしようと思ってました。
 特に、関西近辺の重伝建地区で長らく訪れていないような場所に行くことにして、まずは福井県の小浜に出かけました。

 JR小浜線が接続している北陸本線の敦賀駅までは、新快速が直通しています。全線高架の湖西線を突っ走って京都から1時間と少し、クロスシートの快適な座席から琵琶湖を眺めたりしていると、あっという間の到着です。
 敦賀からは小浜線の各駅停車に乗り換えるわけですが、接続がわずか3分と良すぎて車内はすでに満員。
 途中駅でもたくさんの学生さんが乗って来ては降りての繰り返しで、結局小浜駅までの1時間少し、全く座ることができませんでした。
 この小浜線、海に近いところを走る割には案外海が見えなくて、途中で三方五湖が少し見える程度。
 でも、のどかな風景がずっと続く車窓はなかなか悪くないので、ドアの近くに立ったまま、ずっと窓の向こうを眺めていました。


 小浜の駅前にはなかなか立派な商店街があるのですが、平日の昼間と言う時間だったせいか、食事のできる店がほとんど開いていませんでした。
 たまたま開いていた台湾料理店でランチを食べましたが、ここは安くておいしくて大変良かったです。小浜も海も、何の関係ない食事にはなりましたが。


 駅前商店街の突き当りには、見覚えのない「まちの駅・旭座」という立派な施設が出来ていました。以前ここには大型商業施設があったのですが、廃業で再開発したようです。
 敷地内には「旧旭座」という明治時代の芝居小屋があって、大型スーパーのあったこの場所に? と不思議に思いましたが、近くの中町から移築したとのことでした。
 残念なのが、「鯖街道の起点」があった昔ながらのアーケード商店街が、再開発で跡形もなくなっていたことで、もうかなり以前に姿を消したようでした。
 好きだったんだけど、あの商店街。


 旧丹後街道の町並みを歩いて、三丁町の茶屋町へ。さすがにここは昔と全く変わりありませんでした。
 平日の午後、観光客が誰もいない古い町並みを、ゆっくりと撮影することができました。

 三丁町を歩いた後、すぐそばにある人魚の浜のビーチに行ってみます。
 当日は、気温が35度にもなる猛暑日でしたが、海からの風は涼しく感じられました。
 海辺の古い町はやっぱりいいなあと思いながら、静かな小浜湾の風景を眺めてから帰りました。


リノベーション・宇治2023年02月16日 19時56分18秒







先週の終わりには最高気温が一気に上がって、いよいよ冬も終わるなという感じでしたが、そうは問屋が卸さず。
結局、今週は気温が急低下して雪がちらつく始末。天気もあんまり良くありません。
とはいえ、週末にはまた気温も上がるようなので、段々春に近づいていくことは間違いありません。

で、気温が17度にまで上がったその日曜日、一眼を持って割と久しぶりに宇治の町を歩きに行きました。
観光客もすっかり戻ったようで、抹茶スイーツやらのお店もにぎわっていて、明るい空気が感じられました。

面白かったのが「大阪屋マーケット」という昔ながらのレトロな市場をそのまま利用して、新たな飲食店や雑貨屋さん、ギャラリーなどが入るショッピングスペースができていたことで、取り壊さないでこういう形で生かすのは良いですね。やはり、人気になっていました。

表通りから離れたところにある町家が、飲食店としてリノベーションされていたりもして、宇治の町では古い建物の再活用がうまく進んでいるように思いました。

町並み写真館「大原」(岩手県一関市)2023年01月20日 20時11分06秒



まちなみ街道の町並み写真館に、岩手県の「大原」の町並みを新規掲載しました。

コロナ前、数年前の夏の終わりに行った岩手旅行で、宿泊地の平泉から三陸方面に出る途中で立ち寄った町並みで、一応見ておこう程度のつもりでしたが、予想を上回って見ごたえのあった町でした。

どんより曇り空だったのが、着いたとたんに晴れ渡ったことも思い出深いです。
その後立ち寄った気仙沼も、陸前高田や大船渡もずっと晴れだったけど、もう秋みたいな涼しさなのでした。

(海に近いお食事処で夕食を食べた碁石海岸)


凱旋門再び@浜松市2022年12月19日 12時20分33秒


(日坂宿)

(事任八幡宮)

静岡泊の翌日は、後輩が車を出してくれるというので、また列車に乗って浜松方面へ。
こちらも学生時代から知っている奥さんも来てくれて、三人で掛川の日坂宿と事任八幡宮(パワースポットとして人気らしい)へ立ち寄った後、一緒にランチ。

そこからは再び後輩と二人で、浜松市北区の山間部にある引佐町渋川へ。
「そんなところに何かあるんですか?」と不審げな後輩だったが、「日本の二大凱旋門があるのを知らんのか」と教えてやると、そんなもん聞いたことがないと不審がりながらも現地へ向かってくれました。

(渋川)

たどりついた渋川は、街道筋の趣もある集落で、かつては温泉で繁栄したこともある場所のようでした。



肝心の凱旋門は集落の入り口のような場所にあって、写真で見ていたよりもずっとしっかりした造りで立派なものでした。

しょぼい珍スポットだろうと思っていたらしい後輩も、「ちゃんと登録有形文化財じゃないですか」などと言って、撮った写真を奥さんに送っていたりしていたので、なんだかんだ言って喜んでいたようでした。
昔は各地の「珍鳥居」を巡るのが趣味だったような奴なので、当時の血が騒いだのかもしれません(知らんけど)

拡大写真のリンクを張っておきます。
https://machinamikaido.site/hamamatsugaisenmon.jpg

思えば昔は、京都市北部の山間部を一緒に走り回ってマイナースポットを巡ったりしていたメンバーなので、その当時を思い出して懐かしい感じの凱旋門訪問でした。
(ちなみに、もう一か所は鹿児島の山田凱旋門



最後は浜名湖の北から南へ巡るように、なぜか気賀関と新居関の二つの関所に立ち寄り、新居町駅で解散となりました。

こういう、マイナースポットを巡るような面白い旅行、コロナ後はすっかり途絶えてしまって諦めかけていたので、楽しかったです。
また今後も、同じような旅行ができるようになって行くだろうと思います。

特急「踊り子」で伊豆急下田へ2022年12月04日 17時22分12秒




今回は全国旅行支援をがっつり使って、静岡県へ旅行に行ってきました。
近年は静岡市以東に行く機会があまりなかったので、まだ訪れたことの無かった沼津市で一泊、それから静岡市でもう一泊して、静岡県に住んでいる大学の後輩と晩飯でも食おうということにしました。

改めて観光ガイドブックを探してみたところ、ほとんどが「伊豆」を特集したものばかり。
「まっぷる」に数少ない静岡全県版があったので、そちらを買いましたが、やはり伊豆にも少し行ってみたくなったので、初日は特急「踊り子」で思い切って伊豆急下田まで出かけることにしました。
イメージ的にも暖かそうだし。

残念ながら、出発当日の12/1には全国的に寒波が来るということで、気温が一気に下がってしまいました。
天気も微妙で、熱海に着いてもどんよりとした空模様。まあこれは仕方ありません。

「踊り子」の指定席は熱海についてから買いましたが、乗ってみるとこの時期の平日なのにほとんど満席でした。熱海でかなり降りるはずなのに、やはり伊豆の人気は恐るべきものがありました。

(伊豆稲取周辺)

伊東を過ぎて伊豆急行線に入り、熱川を過ぎた辺りで雲の切れ間から陽が射し始めました。
この辺りは海沿いを走る絶景区間で、おそらく諦めていたのだろう周囲の乗客が喜んでいるのが聞こえてきます。

(ペリーロード)

伊豆急下田駅に到着しても天候の回復は続いて、下田での目的地だった「ペリーロード」の町並みにたどり着いたころにはもう青空が見えていました。
何より暖かくて、寒波の気配は全然ありません。
どうも、沖縄に次いで気温が高かったのが静岡だったらしく、大陸から来た強い寒気も太平洋に面したこの辺りまでは届かなかったようでした。これはついていた。



晩御飯以降は旅行支援のクーポンで食事代をまかなえるはずなので、刺身定食で贅沢なランチを済ませ、最後はロープウェイで寝姿山の展望台へ。
ここは、ずっと昔に伊豆旅行の時にみんなで来た場所で、懐かしい気分になりました。

泊まるのは初めてだった米子2022年11月27日 21時33分22秒


(出雲市駅で買ったかに寿し)

(米子市街)

気付いたら、山陰旅行からもう一か月も経ってました。
間もなく、また旅行支援を使って、今度は静岡へ出かける予定です。
こちらよりは多少暖かいかと思いましたが、残念ながらちょうど気温が下がる日に当たるようです。

さて、山陰旅行の2泊目は鳥取県に入って米子。旅行支援はもう枠がなくて、普通にお金を払います。
松江とか出雲も検討しましたが、島根県内は安めのホテルの空きがなかったのでした。江津のホテルを取った時にすぐに押さえておけば良かったのですが、二泊するかどうかまだ決めてなかったので、失敗しました。
とは言っても、米子は泊まって見たかった町なので、これはこれで良かったのですが(何度も来てるが、いつもちょっと立ち寄るだけだった)

島根の旅行支援クーポンはまだ残っていたのですが、鳥取の米子では使えません。
そこで、出雲市駅で名物の「かに寿し」を買って行って、米子のホテルの部屋で晩御飯として食べました。
米子は大きな町で、県庁所在地の松江や鳥取に比べても遜色ないか、下手をするとこっちのほうが繫栄してるかもというくらいで、飲食店もたくさんあるので、町で晩御飯を食べたい気もしましたが。



翌日は加茂川沿いをひたすら歩いて、川に沿って蔵が並ぶ風景と、その周辺の町並みを見に行きました。
ホテルからは結構な距離だったのですが、町の至る所に歴史を感じさせる建物や風景が残っていて、米子に泊まってゆっくり歩いたのは正解でした。
昔の建物を活用したおしゃれなカフェなどもいくつもあり、町全体に寂れている感じがありません。さすがは山陰の商都だと感心しました。



最後に立ち寄ったのが、米子の少し南にある根雨。
行きの特急で根雨駅に停車した際に「根雨宿」の看板が見えて、「そういえばここも町並みが残ってたな」と気になっていたのでした。

ちょうど時間もあったので立ち寄ったのですが、山あいの川沿いにある小さな町ながら風格が感じられて、「小京都」的な趣もあり、これは正解でした。
やっぱり山陰は良い、とまた確信した旅行でした。

温泉津温泉、薬師湯2022年11月05日 20時45分40秒



(温泉津温泉の町並み)



(薬師湯と屋上からの眺め)

江津に泊まったあくる日の行き先は決まっていて、また山陰本線に少し乗って温泉津温泉へ。

ここももちろん、20年以上ぶり。というか、もう一度ここに来たいというのが、今回の旅行の大きな目的でもありました。
前回来たときはまだ、重伝建地区ではありませんでした。幸い、駅から町並みまでは徒歩で15分ほどの近さなので、楽に立ち寄ることができました。

町並みが素晴らしいのは言うまでもない感じですが、温泉津に来た以上はやはり外湯に入らなくてはもったいない。昔友人たちと来た時も、もちろん温泉に入りました。
幸い、滞在時間も十分だったので、「薬師湯」に入ることに。
平日の午前中だったせいか、他のお客さんは全くいなくて、一人でゆっくりお湯に浸かることができました。

ここのお湯は、かなり熱いのになぜかずっと入っていたくなるという気持ち良さが特徴なのですが、あんまり長くずっと浸かってるとだめと教えてもらい、浸かっては外に出てを繰り返しての入浴でした。
久々の名湯、大満足でした。


「温泉津」の地名の通り、ここはすぐそばに海があります。
駅への帰り際、風に吹かれながら、しばらくずっと眺めていました。