いつも、一人で2005年10月12日 21時59分47秒

あれはソニーが、ミニディスクレコーダーの二号機となるMZ-R2を発売した年の、秋になる。1994年だろう。当時まだ高かったその機械をローンで買った僕が、たまたま有線で初めて聴いたのが、ICEの「Moon Child」だった。これが当時、「渋谷系」と呼ばれていた音楽との出会いとなった。

今考えると、当時のMDは音が硬くて、決して良い音では無かったのかも知れない。しかし新しいメディアに新しい音楽は良く似合っていて、僕はそれからこのMDで、ICEやPizzicato Fiveの曲ばかり集中して聴くことになった。「ICE3」「Wake up everybody」「Bossa Nova 2001」など、何度も繰り返し聴いた。当時はまだ、電車の中でMDを交換したりすると、珍しがられたものである。ディスクは一枚1500円もした。

一人で町を歩くのに、似合う音楽だったような気もする。実際、その頃から僕は、一人で行動することに慣れはじめていたのだった。今でもそれらの音楽は良く聴くのだが、そんな時はやはり一人なのである。

BOSSA NOVA 20052005年10月12日 22時26分50秒

以前から何度か書いてるんですが、僕はどうも日本人がカバーした洋楽というのが好きなようです。この夏よく聴いてたのが、Paris Matchのカバーによる「ニューヨーク・シティー・セレナーデ」(「QUATTRO」M-9) で、これはなかなか素晴らしい仕上がりです。

で、僕が気に入るカバー曲の多くが、いわゆるボサ・ノバ風のアレンジなんですね。不思議なことに、ボサ・ノバ的アレンジを施されると、どんな曲でもみんなおしゃれに、爽やかに聞こえる。それで僕は、あっさりだまされてしまうと言うわけなのです。しかしだまされてるのかも知れないけど、例えば原田知世の「Say You Love Me」(「Summer Breeze」M-1)なんか、非常に良いです。間違いない。