コアラがおるがね2011年02月08日 18時51分08秒


名古屋の「政変」が随分話題になっている。次は、間違いなく大阪の番だろう。
正直なところ、地方都市マニアとしてはそれぞれの知事やら市長やらの主張に突っ込みたいことは山ほどあるのだが、まあ政治ネタになるのでやめておこう。

ただ、主張されている内容はともかく、日本の大都市制度がこれほどクローズアップされて議論されるのは、恐らく1956年に政令指定都市制度が出来て以来のことだろう。
あまり知られていないと思うのだけど、その前は諸外国並みに大都市が都道府県から完全に独立する「特別市」制度が法律に定められていたのだが、府県・市の血みどろの闘いが生じて廃止された経過がある。「特別市」の場合は、区長はちゃんと公選制だったのに、今の制度は地方自治として中途半端な形に終わっているのは事実だろう。

何にせよ、大阪やら名古屋やらで大きな変化が起きれば、その影響は大きい。この二都市、特に大阪の中枢機能は地方都市の中ではずば抜けた規模を持っていて、横浜市のサイトのデータによれば、大都市の平均を50に取った数値で、大阪の偏差値は70にも達する。東大に受かるじゃないか。名古屋が同60、横浜が同55でこの三市が別格、京都でほぼ平均の50である。「新潟州」構想の新潟市は42くらい、規模能力も大都市中ほぼ最小で、要するにまあ普通の地方拠点都市だから、ここが県に権限を返すと言い出したのはそう違和感はない気がする。

とにかく、名古屋そして大阪がどうなっていくのか、個人的には目が離せないところなのである。色々やってみて、ぜひ注目を集めて欲しい。東京だけが日本、みたいな国じゃあまりにつまらない。ただ、あんまりポピュリズムばかりが暴走しないようにということだけは、祈ってはいるが。