夏の日の恋は水色2014年05月25日 13時48分22秒



村上春樹の「女のいない男たち」を読んでいると、「エレベーター音楽」というのが出てくる。
ポール・モーリアとかパーシー・フェイスとか、いかにもエレベーターの中で流れていそうな毒にも薬にもならないような音楽(いわゆる「イージーリスニング」というジャンルですね)のことである。

作中では特に「夏の日の恋」が繰り返し取り上げられるが、そう言えば「ダンス・ダンス・ダンス」のドルフィン・ホテルでも、「恋は水色」と「夏の日の恋」が非常に効果的に使われていた覚えがあるから、村上氏は何かしらこの曲に対して思うところがあるのだろう。

いかにも脳天気なこの曲だが、僕は元々リゾートへの憧れみたいなのがあるから、嫌いではない。これを下敷きにしたと思われる、大瀧詠一版の「真夏の昼の夢」も好きである。
お金持ちになりたいとはそんなに思わないけど、南の島のリゾートホテルで、薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて、海に向いたテラスでキーボードを叩く、みたいな生活はしてみたい。
まあ、お金持ちでなくても、年に二日ほど淡路島辺りでなら、十分可能なんだけどね。