お別れのサンダーバードで冬の金沢へ ― 2024年02月19日 20時32分44秒
(最後の福井県内サンダーバード)
関西から金沢方面へ直通の特急サンダーバードが、北陸新幹線の敦賀開業に伴い、3月で敦賀以遠が廃止になります。
長年利用した特急ということで、最後に一度乗っておこうと思い、先月の終わりに金沢まで出かけてきました。
観光客が震災後減少しているということだったので、その応援という意味もあります。
快適な特急で金沢まで2時間少し、そこからIR石川鉄道とあいの風とやま鉄道を経由して、まずは高岡へ。
北陸新幹線が新高岡経由となったことで、本来の駅前周辺がどのような状況かは気になっていましたが、駅と地下街は非常に大規模なリニューアルが行われていたものの、あまりに閑散とした状況で心配になりました。
平日の昼間だったので、そのせいだったのかもしれない、と祈るばかりです。
(高岡駅前地下街)
高岡駅からは万葉線に乗って、海に近い吉久の町並みへ。
比較的近年に重伝建地区に選定された場所でしたが、地震の大きな被害は見当たらないようでした。
しかし、電車の走る通りを一本隔てた場所では、川の対岸にあたる伏木と同様に、家屋の沈下や損壊などの被害が出ていたようです。
(吉久の町並み)
中心市街に戻り、久々に山町筋を少し歩いてから、再び電車で金沢へ。
この金沢・富山間、行きもでしたが特に帰りはラッシュ状態で、不採算区間とも思えないのに、新幹線の並行路線ということで県ごとの三セクとなっているわけで、非常に非効率な話だと思います。
サンダーバードも、こんな仕組みでなければ廃止にならなかったかもしれません。
金沢では繁華街の香林坊・片町の近くで泊まりましたが、通りはたいへんにきらびやかで、いつもと変わらない都会的な雰囲気。でも、やはり人出はいくらか少なかったかもしれません。
金沢は20代以来何度も繰り返し来ているし、おととしの夏にも立ち寄ったので久々という感じではありませんが、実は一人で泊まったのは初めてだと思います。友人などと旅行に来るのにちょうどよい距離の街なのです。
(香林坊)
翌日は、金沢城と兼六園を歩いて、ここは来たことがなかった石川県立歴史博物館を見たりしました。
石垣の一部が崩れた金沢城は庭園などに入れず、21世紀美術館は閉館中で、やはり地震の影響はいくらか感じられました。
以前、同じく冬に来たときは、兼六園がライトアップ期間中で、非常に美しかったのを思い出しました。
石垣の一部が崩れた金沢城は庭園などに入れず、21世紀美術館は閉館中で、やはり地震の影響はいくらか感じられました。
以前、同じく冬に来たときは、兼六園がライトアップ期間中で、非常に美しかったのを思い出しました。
(雪の金沢城)
今回は金沢の町並みはメインではないのですが、ひがし茶屋街の路地にあるお寿司屋さんでカニ丼を食べたり、主計町から暗がり坂などを上がって新町・鏡花通りを歩いて、町屋カフェ(人気のパティスリーらしい)でケーキを食べたりと、観光らしいこともしました(半分はそのためにきたわけなので)
お寿司屋さんで「金沢を楽しんでいってください」とお店の方に声をかけていただいたのが、思い出に残りました。
どちらも大変おいしかったです。
(カニ丼、茄子のそうめん付き)
(木苺のチーズケーキとベンガルティー)
(元料亭の、町家パティスリー)
カセットプレイヤー再び ― 2024年02月16日 12時29分22秒
昨年のクリスマス、天王寺に出かけたついでにビックカメラ(京都からは撤退してしまった)の店内をうろうろするうちに、前から気になっていた東芝の「Walky」を買ってしまいました。
この懐かしいブランド名に覚えのある方もおられると思いますが、これは80年代くらいに発売されていたポータブルカセットプレーヤーの名前で、昨今のカセットテープのブームに合わせて、東芝が発売した「令和のWalky」と呼ばれている製品です。
やはり、一番人気のシースルータイプが魅力的で、買ったのもこのタイプ。
令和の今、わざわざ新製品として出してくるだけはあって、USB Type-Cでの給電が可能で、何よりすごいのはBluetooth接続でワイヤレスイヤホンでカセットを聴けること。
こちらも昨年末に買った、ソニーのノイズキャンセリングイヤホン(C-700N)で実際に聴いてみると、周囲の騒音が消えた状態で、ヒスノイズを伴ったカセットの音が純粋に聴けるという面白い体験ができます。
古いテープを色々聞きましたが、カセットテープってこんな力強い音だったんだなと改めて感心します。
あと、「REINCARNATION」などの80年代のユーミンのアルバム曲が素晴らしいことに、改めて気づきました。
カセットでしか持ってなかった曲がかなりあったのですが、「メトロポリスの片隅で」なんか本当に音が格好いいですね。
何もかも、みな懐かしいです。
2024年 ― 2024年01月06日 11時40分26秒
(輪島市黒島・重要伝統的建造物群保存地区)
(輪島市大沢「間垣の里」)
(輪島市朝市通り付近、一帯は焼失した模様)
(輪島市上時国家・重要文化財)
(珠洲市蛸島)
(能登町宇出津)
(宇出津の民宿かね八)
(珠洲市見附島、半分が崩落した模様)
新年も明けましたが、おめでとうという暇もなく、また大きな震災が起きてしまいました。
ちょうど奈良で初詣中に緊急地震速報が鳴り、震源が能登なのに奈良にまで速報が出るということは相当な地震かと身構えたら、震度7でこのような状況となってしまいました。
能登半島は、10年前にいつものメンバーと2泊3日で一周しましたが、印象に残っている町や風景があまりに多く、現在の状況を見るのは大変つらいものです。
こうして写真を上げるのもつらい。
しかし、かつての風景を伝えていくのも、古い町並みを紹介してきたサイトの使命かと思います。
今は、地域の再建を祈ることしかできません。
「大震災」のタグ、もう使いたくはなかったですね。
今年最後の遠出、ナローゲージに乗って ― 2023年12月30日 10時29分36秒
(三岐鉄道北勢線)
(旧阿下喜駅)
(阿下喜の町)
(桐林館)
桑名市のクリスマス風景をこの前投稿しましたが、年内最後の遠出で、桑名とその近くのいなべ市阿下喜へ行ってきました。
桑名までは快適な近鉄特急、そこから阿下喜へは三岐鉄道の北勢線(旧近鉄北勢線)というのに乗り換えるわけですが、この北勢線は日本でも残り少ない「ナローゲージ」の路線。
昔は「軽便鉄道」と言われた規格で、レールの幅が普通の鉄道路線の半分くらいの感じです。
往復とも学生などでかなりの満員で、寒波襲来で極寒の中を小さな列車で揺られながら往復2時間のナロー列車の旅は、なかなかに味わい深いものでした。
終点の阿下喜駅には昔の車両が保存されていて、建て替えられてしまった駅舎も阿下喜の町なかに移築保存されているなど、貴重な路線の遺構がちゃんと残されているのは好印象でした。
目的地だった阿下喜の町は濃州街道の宿場町だったということで、員弁川沿いの高台に古い町並みが密集して残っていて、こちらも良かったです。
昭和の初めに建てられた、旧阿下喜小学校の校舎が「桐林館」という施設として利用されていて、これも見ごたえのある建物でした。
淋しい小さな町かな、と思っていたのですが、古い家屋を利用した古民家カフェ的な食堂が人気になっていたり、思ったよりも活気のある、風格を感じさせる町でした。
桑名市のクリスマス ― 2023年12月23日 23時00分36秒
三重県の北勢地域にある桑名市は、東海道の桑名宿や桑名城を中心に発展した町で、名古屋市から近いことから近年はその都市圏の一部として発展を続けている感じです。
人口は15万人弱くらいなのですが、再開発が進む桑名駅前の様子などを見ていると、もっと大きな町のように感じられて、かつての町の中心であった海側の旧宿場町や桑名城址周辺にまで広がる市街地(寺町商店街という立派なアーケード商店街があった)もなかなかの規模です。
商店街なども含めて、あんまりクリスマスの雰囲気がなかったのですが、その代わりに駅前では盛大なイルミネーションが実施されていて、キッチンカーが出ていたりしました。バスターミナルなどへ向かう人たちが足を止めて眺めていました。
堺市のクリスマス ― 2023年12月22日 20時17分31秒
堺市は大阪府第2の都市で、人口は80万人を超えます。政令指定都市にも指定されており、関西全体で見ても京阪神に次ぐ4番目の大都市ということになります
街の中心に当たるのが南海高野線の堺東駅周辺です。大規模な駅ビルには高島屋が入っていて、周囲は堺銀座商店街などの商店街が集まる繁華街となっています。堺市役所本庁も、この堺東にあります。
しかしながら、ということになりますが、80万都市の繁華街としては、正直かなり小規模な感じです。巨大商業地である大阪難波まで急行でわずか15分の距離ということで商業機能がどうしても小さくなるのと、市内の主要駅として他に南海本線の堺駅とJR阪和線の堺市駅の二つがあって拠点が分散している、というのも理由かもしれません。
それでも、町の東西を結ぶメインストリートにあたる「大小路」ではちゃんとイルミネーションも行われていたりして、都会のクリスマスっぽい風景はちゃんと見られました。堺東駅と堺駅を結ぶLRTの計画が復活するなどすれば、もうちょっと町全体の一体感が出るのじゃないかなと期待しています。
中国道津山往復 ― 2023年12月10日 22時14分09秒
昨日の土曜日に、中国道経由で車を走らせて津山まで行ってきました。
長年訪れていない津山市の城西地区(津山自体は数年に一度は訪れてるんですが)が、3年前に重伝建地区になったので、どんな様子になっているのかもう一度行ってみたいとずっと思っていたのでした。
実はこの遠出にはもう一つ目的がありました。
特にコロナ以降ですが、一時はほとんど機会がなくなっていた長距離のドライブで非常に疲れるようになってしまい、一人で遠くまで運転するのに不安を感じるようになっていました。
今の車はアクセルも前車追従で自動、ハンドル操作もアシストしてくれるのですが、それでも不安なくらい。
今回も、とりあえず行けるところまで行ってみて、津山にはこだわらない、ということで出発してみましたが、これが案外何ともなく、無事に現地に着きました。
行きが大丈夫だと経験上帰りも問題ない(なぜかわからないが帰りのほうが楽)なので、往復380キロ、普通に遠出してきました。
眼鏡が良くなったのも楽になった理由じゃないかと思いますが、よく分かりません。
城西地区の町並みはこんなによかったんだ、と改めて感じることができたし、大好きな津山の天満屋や商店街のクリスマス風景も楽しんできました。
高速道路の醍醐味、行き帰りのサービスエリアへの立ち寄りも堪能出来て、大変良かったです。
しかし、ガソリン代考えるとやっぱり高いですね。
好調な、まちなみ街道と姉妹サイト ― 2023年12月03日 14時17分05秒
(伊賀上野)
(長浜)
(鞍馬)
夏が終わってまた仕事に戻って以来、宿泊での旅行などに行く機会はまだありませんが、関西近辺の古い町並みへの再訪問はコツコツと続けていて、長浜・伊賀上野・久宝寺寺内町や鞍馬などを歩きに行きました。
何年も訪れていなかった、という町が多いわけですが、幸いにしてどこも、町並みが大きく破壊されてしまっているような感じはなくてほっとしています。
「まちなみ街道」の姉妹サイトとして約1年前に開設した「古い町並みを歩いてみよう」も40記事を超えて、順調に来訪者数が増加しています。
本体のまちなみ街道のほうもそれにつられて、アクセス数が好調な感じです。
町並み歩きのための解説サイトというのはかなり古くから考えていて、10年以上前に実際に試作したこともあるのですが、HTMLで作るとなると相当な労力なのが分かり、断念したことがあります。
今は自分でサーバー借りてCMS入れるというのが誰でもできる時代で、地図もgoogle mapを簡単に埋め込んで使えるので、ずいぶん便利になりました。
新サイトは、最終的には100記事くらいまでは更新を続けようと思っています。
(町並み写真館の「久宝寺」の写真更新と、別館の「地方都市のクリスマス」に2022年の沼津と奈良市高の原を掲載しました)
夏の延長戦 ― 2023年09月23日 12時56分06秒
(五新線・旧国鉄バス専用道路跡)
(賀名生旧皇居)
すっかり夏も終わって仕事にも戻り、静かに過ごすつもりでいた先週の三連休でしたが、いつもの旅行メンバーの一人が突然どこか泊まりに行こうと言い出して、あっという間に話がまとまり、奈良県五條市(旧西吉野村)の賀名生(あのう)に行ってきました。
今年こそは夏の旅行に行こう、という話は何か月も前から協議していたにも関わらず、ちっとも日程がまとまらずに諦めたのに、急転直下でこうして決まってしまうのは、いかにもいつものメンバーらしくて困りもの。
しかしまあ、2020年1月以来の旅行企画復活ということで、大変面白かったですが。
賀名生と言うのは南朝の拠点があった場所で、宿泊したのは「賀名生旧皇居」という何とも立派な名前の施設。
重要文化財の「堀家住宅」(レストランとして利用)を中心とした施設で、後村上天皇などが居住した本物の皇居とのこと。
宿泊したのは、その重要文化財に隣接する古民家ですが、内部はおしゃれにリノベーションされていて、広々とした空間を三人で一棟貸しというのはかなり贅沢な感じでした。
食事も、五條のオークワや農協の直販所で食材を買い込んで行って、キッチンで調理してみんなで食べたのですが、ちょっとグランピング的な気分も楽しめました。
旧皇居のすぐ裏には、未成線として有名な「国鉄五新線」跡(後にバス専用道路として使われたが、今はそれも廃止)の鉄橋があって、宿の人に教えてもらって実際に歩いたり記念写真を撮ったりしてきました。
当日はまた猛暑日、まだその辺りでは蝉の声がうるさいほどに響き渡っていて、川べりに降りて見たりすると完全に夏休みの一日のような感じでした。
この夏も色々出かけましたが、一人旅だけで終わらなかった、というのは良かったなと思いました。
ようやくどうにか、コロナ禍を乗り切ったようです。
15年 ― 2023年09月19日 19時26分56秒
この間、こちら側では色々あったし大変な思いもしたけれど、そちらはきっと穏やかなんだろうねえ。
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