明石市のクリスマス(2024) ― 2024年12月22日 20時12分34秒
神戸市に隣接する人口約30万の町で、江戸時代は明石城の城下町でした。
ベッドタウン的性格が強いので、30万都市らしい規模は感じられないのですが、近年になって駅前の再開発事業が完成し、国道2号線沿いにタワーマンションを含む大規模なビルが立ち並ぶようになりました。
駅前周辺を歩いても、人の数などにやはり勢いが感じられて、発展している様子がうかがえました。鮮魚店や居酒屋などが集まる「魚の棚」などの昔ながらの商店街も観光客に人気で、衰えた気配はありません。
ただ、駅前の商業施設以外ではイルミネーションなども実施されておらず(昔はささやかながら飾り付けがされてましたね)、クリスマスの雰囲気が感じられないのが少し残念でした。
八尾市のクリスマス ― 2024年12月20日 21時48分52秒
大阪府の中央部にある八尾市は、中河内地域の中心都市の一つで、河内音頭発祥の地としても知られます。大阪市の近郊都市として発展し、人口は約25万人で中核市に指定されています。
JRの大和路線と近鉄大阪線が通っていますが、町の中心となっているのは近鉄の八尾駅です。駅前にはイトーヨーカドーを中心とした大規模なモールがあり、数年前までは西武百貨店もあった(現在はこちらもリニューアルされてショッピングセンターとなっている)など、かなりの発展ぶりが見られます。
本来の町の中心は、駅の少し西側にある本町エリアで、元々は大信寺(八尾御坊)を中心とした寺内町でした。現在でも「ファミリーロード」という昭和レトロ感満載のアーケード商店街があって、昔ながらの商業地の雰囲気が残っています。
駅前の広場や商店街近くの公園、近鉄の高架下の商店街などではイルミネーションが実施されていて、クリスマスの雰囲気が感じられました。
(まちなみ街道別館「地方都市のクリスマス」にも、昨年の堺市と桑名市の風景を掲載しました)
冬が来る前に島へ ― 2024年11月24日 20時16分35秒
(金刀比羅宮参道)
平日に旅行へ行ける期間ともしばらくお別れになるので、寒くなる前にもう一度どこかに出かけようと思って色々考えてたのですが、そういえばずいぶん長い間四国に行ってないということで、手軽な香川の琴平・丸亀へ。
どうせ18きっぷはもう使えないので、この際ちょいと贅沢をと思って、山陽新幹線プラス特急南風(ただしいずれも自由席)という課金コース。
ちなみに、瀬戸大橋で四国に渡るのに有料特急に乗ったのは初めてだと思います(ほぼいつもマリンライナー。快速ムーンライト高知にも乗ったことありますが)
初めての特急南風は非常に快適で、岡山から琴平まではあっという間でした。
ここへ来るのは何年振りなのかもはや定かではなく、ほとんど初めて来た感覚で町を歩きました。
金刀比羅宮の上まで上がるつもりはなかったんですが、参道の町並み撮ってるうちに、ここまで来たんだからと意地になってきて、結局本宮までの785段を登り切りました。
途中でやはりというか讃岐うどんを食べたりして、なんだかんだでかなり長時間の滞在になりました。
(金刀比羅宮本宮)
夜は、割と近くの丸亀泊。香川第二の人口を誇る城下町で、立派なアーケード商店街がよさげな雰囲気だったのですが、店が一斉に定休日だったのが少し残念でした。
それでも、伝統のある地方都市の雰囲気は十分味わえて楽しかったです。
(ホテルから眺める、丸亀市中心部)
翌日は、メイン目的地の塩飽本島へ。
重伝建地区の笠島集落があることで知られる島ですが、前回旅行グループで訪れてから、21年ぶり。
思えば、重伝建地区の再訪問はほとんど、「前回は友人たちと来たのに今回は一人」というパターンばかりで淋しいものがありますが、グループがまだ続行中なのが幸いではあります。
(再訪問だと、なかなか提案が通りにくいのです)
(笠島重伝建地区)
信じがたいことに、船に乗ったのもほぼ5年ぶり。あんなによく離島に出かけてたのにと、コロナ以降の空白の重みが改めて感じられます。
幸いに快晴で気温も暖かく、存分に島の町並みを歩き回ることができました。
帰りの船に乗る前に、現代アートの展示があるビーチで一息。大瀧師匠の曲を聴きながら、次にこうしてさわやかな風に吹かれつつ海を眺めるのはいつになるだろうな、と感慨にふけりました。
そろそろ、沖縄とかにも行きたいところですが。
気付けば25年 ― 2024年09月23日 21時52分56秒
1999年の9月23日に開設した「まちなみ街道」、気づけば今日で25年になりました。
こういう形式のサイトというものは、とっくの昔に時代から取り残されていて、日々流れ去っていくSNS的なものが完全に主流にはなっていますが、幸い各種検索からの来訪があるのでアクセス数は今でもまあまあ保たれているのがありがたいところです。
全面リニューアルの検討もしていますが、その辺は新サイトのほうが受け持ってくれている感じもあるので、まだしばらくはネットの黎明期みたいな旧態依然とした形で続けていくことになるかと思います。
(写真は1999年9月25日の奈良県大宇陀の町並み。事情は覚えてませんが、サイト始めたんだから取材しないと、と思ったのかも知れません)
夏は去り/まちなみ街道更新情報 ― 2024年09月03日 18時00分47秒
(紀伊田辺・扇ヶ浜)
(結城の町並み)
(栃木市・巴波川の町並み)
(桐生新町)
(播州赤穂)
(大垣・赤坂宿)
この夏に予定していたこと(予定外の出来事もありましたが)をすべて終えて、夏よさらばということになりました。
今年は仕事の関係で動き出すのが遅かったので、ほぼ8月の後半に日程が集中して、ちょっと忙しい感じも残った夏でした。
気温はまだまだ高いのですが、朝晩とかの空気や陽射しがもうすっかり秋ですね。
まあ、9月10月あたりは夏に次いで好きな時期ではあるので、いろいろ活動していきたいと思います。
3泊のメイン旅行となった北関東以外にも、18切符利用などで各地に出かけたわけですが、毎年出かけてる気がする和歌山の紀伊田辺(目の前にビーチがあるホテルに泊まりました)など、ほとんどが近場。
先週は岐阜の大垣周辺の町並みを歩いたりはしましたが、北関東以外は結局、関西エリアばっかりということになりました。
先週は岐阜の大垣周辺の町並みを歩いたりはしましたが、北関東以外は結局、関西エリアばっかりということになりました。
まあ、紀伊田辺は関西とはいえ、なかなかの遠さだったのでよしとします。
増え続けていたストックの放出と言うことで、まちなみ街道の更新も続けています。
江津本町に続いて、津山の城西地区と高岡の吉久の町並みを新規掲載、京都の亀岡と兵庫の龍野を最近の写真に更新&解説を手直ししました。
城西と吉久は重伝建地区で、これで重伝建カバー率も少し上がりましたが、取材済みで未掲載のところがまだ数か所あるので、優先的に掲載して行こうと思っています。
北関東旅行&まちなみ街道更新 ― 2024年08月15日 20時56分12秒
(筑波山・女体山頂)
いつものメンバー、と呼ぶには非常に旅行の頻度が落ちてしまった旅行メンバーですが、とにかくその3人でこの連休に北関東方面に出かけてきました。
昨年の奈良旅行以来、ということになりますが、その前に本格的に遠くへ旅行したのはコロナ前の2020年とかになるので、本当に久しぶりです。
とにかく、今後も旅行は続けるということで意見は一致しているので、また本格的に旅行へ行く機会はあるだろうと思います。
今回はまず、つくば集合で筑波山の京成ホテルに宿泊。ホテルのそばから出るロープウェイで山頂に上がったり、周辺の史跡や町並みを見て回りました。
筑波山の中腹にあるホテルからの眺めは素晴らしく、部屋や露天風呂からも関東平野が一望できました。夜景を眺めていると、はるか遠くの花火大会が見えたりもしました。
標高が高くて涼しく、秋の気配が感じられたほどでした。
もっとも訪れたかったのが、重伝建選定以来の念願となっていた桜川市の真壁で、小さいながらも城下町らしさが感じられる良い町でした。
今回心配だったのが、東北地方に上陸した台風5号の影響だったのですが、信じがたいことに3日間とも見事に晴れ続き、真壁の町並みも炎天下で歩くことにはなったものの、非常に綺麗に撮影することができました。
この2年間くらい、あちこちで町並みの取材を続けているのですが、まちなみ街道のサイト本体の更新があまり進んでいない状態です。
(手動更新による運用に変えて1年経ったSNSのほうは、フォロワーさんも順調に増えて、インプレ数も数千件と言うのが珍しくなくなってきましたが)
間もなく開設25周年にもなるので、この辺りでサイトの更新にも力を入れることにして、さっそく今回の真壁を掲載しました。また、20年以上ぶりに栃木の町並みも訪れることができたので、こちらも内容を全面更新。
2年前に取材した江津本町も掲載したので、近年ではまれな大規模更新となりましたが、25周年の9月に向けてさらなる更新を行っていくつもりです。
(筑波山京成ホテルからの眺め)
(北畠親房が「神皇正統記」を書いたという小田城址)
(「つくば道」沿いの神郡集落)
(「つくばの正倉院」と呼ばれる平沢官衙遺跡)
(今回のメイン、真壁の重伝建地区)
お別れのサンダーバードで冬の金沢へ ― 2024年02月19日 20時32分44秒
(最後の福井県内サンダーバード)
関西から金沢方面へ直通の特急サンダーバードが、北陸新幹線の敦賀開業に伴い、3月で敦賀以遠が廃止になります。
長年利用した特急ということで、最後に一度乗っておこうと思い、先月の終わりに金沢まで出かけてきました。
観光客が震災後減少しているということだったので、その応援という意味もあります。
快適な特急で金沢まで2時間少し、そこからIR石川鉄道とあいの風とやま鉄道を経由して、まずは高岡へ。
北陸新幹線が新高岡経由となったことで、本来の駅前周辺がどのような状況かは気になっていましたが、駅と地下街は非常に大規模なリニューアルが行われていたものの、あまりに閑散とした状況で心配になりました。
平日の昼間だったので、そのせいだったのかもしれない、と祈るばかりです。
(高岡駅前地下街)
高岡駅からは万葉線に乗って、海に近い吉久の町並みへ。
比較的近年に重伝建地区に選定された場所でしたが、地震の大きな被害は見当たらないようでした。
しかし、電車の走る通りを一本隔てた場所では、川の対岸にあたる伏木と同様に、家屋の沈下や損壊などの被害が出ていたようです。
(吉久の町並み)
中心市街に戻り、久々に山町筋を少し歩いてから、再び電車で金沢へ。
この金沢・富山間、行きもでしたが特に帰りはラッシュ状態で、不採算区間とも思えないのに、新幹線の並行路線ということで県ごとの三セクとなっているわけで、非常に非効率な話だと思います。
サンダーバードも、こんな仕組みでなければ廃止にならなかったかもしれません。
金沢では繁華街の香林坊・片町の近くで泊まりましたが、通りはたいへんにきらびやかで、いつもと変わらない都会的な雰囲気。でも、やはり人出はいくらか少なかったかもしれません。
金沢は20代以来何度も繰り返し来ているし、おととしの夏にも立ち寄ったので久々という感じではありませんが、実は一人で泊まったのは初めてだと思います。友人などと旅行に来るのにちょうどよい距離の街なのです。
(香林坊)
翌日は、金沢城と兼六園を歩いて、ここは来たことがなかった石川県立歴史博物館を見たりしました。
石垣の一部が崩れた金沢城は庭園などに入れず、21世紀美術館は閉館中で、やはり地震の影響はいくらか感じられました。
以前、同じく冬に来たときは、兼六園がライトアップ期間中で、非常に美しかったのを思い出しました。
石垣の一部が崩れた金沢城は庭園などに入れず、21世紀美術館は閉館中で、やはり地震の影響はいくらか感じられました。
以前、同じく冬に来たときは、兼六園がライトアップ期間中で、非常に美しかったのを思い出しました。
(雪の金沢城)
今回は金沢の町並みはメインではないのですが、ひがし茶屋街の路地にあるお寿司屋さんでカニ丼を食べたり、主計町から暗がり坂などを上がって新町・鏡花通りを歩いて、町屋カフェ(人気のパティスリーらしい)でケーキを食べたりと、観光らしいこともしました(半分はそのためにきたわけなので)
お寿司屋さんで「金沢を楽しんでいってください」とお店の方に声をかけていただいたのが、思い出に残りました。
どちらも大変おいしかったです。
(カニ丼、茄子のそうめん付き)
(木苺のチーズケーキとベンガルティー)
(元料亭の、町家パティスリー)
カセットプレイヤー再び ― 2024年02月16日 12時29分22秒
昨年のクリスマス、天王寺に出かけたついでにビックカメラ(京都からは撤退してしまった)の店内をうろうろするうちに、前から気になっていた東芝の「Walky」を買ってしまいました。
この懐かしいブランド名に覚えのある方もおられると思いますが、これは80年代くらいに発売されていたポータブルカセットプレーヤーの名前で、昨今のカセットテープのブームに合わせて、東芝が発売した「令和のWalky」と呼ばれている製品です。
やはり、一番人気のシースルータイプが魅力的で、買ったのもこのタイプ。
令和の今、わざわざ新製品として出してくるだけはあって、USB Type-Cでの給電が可能で、何よりすごいのはBluetooth接続でワイヤレスイヤホンでカセットを聴けること。
こちらも昨年末に買った、ソニーのノイズキャンセリングイヤホン(C-700N)で実際に聴いてみると、周囲の騒音が消えた状態で、ヒスノイズを伴ったカセットの音が純粋に聴けるという面白い体験ができます。
古いテープを色々聞きましたが、カセットテープってこんな力強い音だったんだなと改めて感心します。
あと、「REINCARNATION」などの80年代のユーミンのアルバム曲が素晴らしいことに、改めて気づきました。
カセットでしか持ってなかった曲がかなりあったのですが、「メトロポリスの片隅で」なんか本当に音が格好いいですね。
何もかも、みな懐かしいです。
2024年 ― 2024年01月06日 11時40分26秒
(輪島市黒島・重要伝統的建造物群保存地区)
(輪島市大沢「間垣の里」)
(輪島市朝市通り付近、一帯は焼失した模様)
(輪島市上時国家・重要文化財)
(珠洲市蛸島)
(能登町宇出津)
(宇出津の民宿かね八)
(珠洲市見附島、半分が崩落した模様)
新年も明けましたが、おめでとうという暇もなく、また大きな震災が起きてしまいました。
ちょうど奈良で初詣中に緊急地震速報が鳴り、震源が能登なのに奈良にまで速報が出るということは相当な地震かと身構えたら、震度7でこのような状況となってしまいました。
能登半島は、10年前にいつものメンバーと2泊3日で一周しましたが、印象に残っている町や風景があまりに多く、現在の状況を見るのは大変つらいものです。
こうして写真を上げるのもつらい。
しかし、かつての風景を伝えていくのも、古い町並みを紹介してきたサイトの使命かと思います。
今は、地域の再建を祈ることしかできません。
「大震災」のタグ、もう使いたくはなかったですね。
今年最後の遠出、ナローゲージに乗って ― 2023年12月30日 10時29分36秒
(三岐鉄道北勢線)
(旧阿下喜駅)
(阿下喜の町)
(桐林館)
桑名市のクリスマス風景をこの前投稿しましたが、年内最後の遠出で、桑名とその近くのいなべ市阿下喜へ行ってきました。
桑名までは快適な近鉄特急、そこから阿下喜へは三岐鉄道の北勢線(旧近鉄北勢線)というのに乗り換えるわけですが、この北勢線は日本でも残り少ない「ナローゲージ」の路線。
昔は「軽便鉄道」と言われた規格で、レールの幅が普通の鉄道路線の半分くらいの感じです。
往復とも学生などでかなりの満員で、寒波襲来で極寒の中を小さな列車で揺られながら往復2時間のナロー列車の旅は、なかなかに味わい深いものでした。
終点の阿下喜駅には昔の車両が保存されていて、建て替えられてしまった駅舎も阿下喜の町なかに移築保存されているなど、貴重な路線の遺構がちゃんと残されているのは好印象でした。
目的地だった阿下喜の町は濃州街道の宿場町だったということで、員弁川沿いの高台に古い町並みが密集して残っていて、こちらも良かったです。
昭和の初めに建てられた、旧阿下喜小学校の校舎が「桐林館」という施設として利用されていて、これも見ごたえのある建物でした。
淋しい小さな町かな、と思っていたのですが、古い家屋を利用した古民家カフェ的な食堂が人気になっていたり、思ったよりも活気のある、風格を感じさせる町でした。
最近のコメント