旧紀州鉱山のトロッコ列車2012年05月22日 19時48分30秒


旅行の二日目、龍神温泉から本宮を経由して新宮方面へと向かう途中で、そう言えばこの辺りに鉱山鉄道が残っている場所があったような、ということを思い出した。調べてみると、湯ノ口温泉というところに旧紀州鉱山のトロッコ列車が残っていて、温泉へ向かう交通手段として使われているらしい。
面白そうなので、立ち寄ってみようと言うことになった。

酷道の狭い山道を走り抜け、湯ノ口温泉にあるという駅にたどり着くと、間もなくトロッコ列車がホームに入ってきたのだが、その車両を見て驚いた。まるで現役当時の鉱山鉄道そのものと言うべき極小の木造車両で、窓にガラスがあること以外は当時の「人車」そのままということらしい。

喜び勇んで乗り込むと、車内はものすごい狭さで、頭がつかえそうなほど天井は低い。走り出すと、足元からゴトゴトと強い振動が伝わってきて、恐ろしくうるさい。全線ほぼトンネル内というのも、いかにも鉱山鉄道という感じ。
所要時間はわずか十分間程度だったが、他の観光用「トロッコ」とは桁違いにリアルなこのトロッコ、非常に楽しくて、仲間と一緒に大はしゃぎしてしまった。
もちろん黒部峡谷鉄道だの大井川鉄道のダイナミックな路線とは比較にならないが、本物の鉱山鉄道を体験できるという点で、このトロッコ列車、おすすめである。





コメント

_ バニラダヌキ ― 2012年05月23日 02時21分02秒

ほう、モノホンの鉱山鉄道……森林鉄道よりもずいぶんちっこい。これは乗ってみたいですね。すかさず脳内リゾート。
ところで新しい短編を、山間の廃線の放置駅舎に絡めて展開することにしました。今一瞬、鉱山鉄道にしてみようかと考えたりしたのですが……やっぱり森林鉄道にしとこう、うん。

_ 天野橋立 ― 2012年05月23日 22時21分03秒

いやー、楽しかったです。まさかこういう乗り物が、それも近場の関西(と言っても、紀伊半島のすごい山奥ですが)にちゃんと残ってるとは思いませんでした。
こういう物件に出会うと、色々と想像力が刺激を受けますね。

廃線の駅舎を舞台にした短編ですか。それはいいなあ。ものすごく期待してしまいますね。投稿を楽しみに待ってますので、夜を徹してでも打鍵を頑張って下さい。

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