夏の締めくくりは五條2016年08月30日 20時43分27秒







夏の締めくくりは、やはり奈良へ。
五條市内の栄山寺と、北宇智(近内)の集落を見に行ってきました。
栄山寺は、奈良時代に建てられたという八角堂が残るお寺で、この八角堂は地味に国宝だったりします。国宝だらけの奈良においては、かなりマイナーな部類に入ると思われますが、天井画が残っていたり、そもそも八角堂というもの自体が珍しかったりで(奈良には八角堂、いくつかありますが)一見の価値がある建物でした。

北宇智には、かつてはスイッチバックで有名な駅がありましたが、今は解消されてしまっています。集落内でひときわ目立つのが藤岡家住宅で、ここは内務官僚として和歌山や熊本の県知事も務めた俳人、藤岡玉骨の住んだ屋敷。
建物の驚くような立派さもさることながら、展示されている収蔵物の数々が大変面白かったです。官僚として全国で仕事をした上、ホトトギスの同人で、高浜虚子などの著名な文化人との交流もあったということで、非常にバラエティに富んだ品々が展示されています。南方熊楠ゆかりの品もありましたが、これは官僚として仕事で関わった時のものということでした。
閉館間際でしたが、ここを管理されているNPOの事務局長さんが熱心に、かつ面白く色々説明してくださいました。無住となり、一度は廃屋同然となっていたものを、苦労の末に整備されたとのことでした。

8月は結局、近畿圏内ばかりに出掛けていましたが(他に、滋賀の水口にも行きました)こういう夏も珍しい気がします。7月に伊豆大島に行ってしまったので、たまたまこうなったわけですが。
台風10号が通り過ぎて、一気に夏も終わってしまった感じで淋しいですが、今週末は今年のメイン旅行になる東北行きもあります。向こうも台風通過後で、すっかり秋の旅行になってしまいそうな気配ですが。