バブルの頃や2012年10月24日 18時46分58秒


バブル期真っ只中だった学生時代、その雰囲気は十分に享受したものの、個人的には(周囲の友人にも)さほど金は無く、朝に銀行で1000円下ろして、それで一日生活するという感じだった。食事は学食なら二百円くらいで食べられたし、マクドナルドが当時初めて期間限定で売り出した百円バーガーにはみんなで飛びついた。
移動の足は後輩から2万円で譲り受けた源チャリ(写真)だった。市内はもちろん、これで高野山とか赤目四十八滝くらいまで遊びに行ってたのだからすごい。雪だろうがなんだろうが、電車代をケチってこれで走った。
(この源チャリ、結構長生きして、EC-02と入れ違いに廃車にしたのだから、20年以上走ったことになる。)

旅行は必ず18切符で、みんなで九州だの高知だの新潟だの出かけていた。一部屋一泊四千円の旅館に三人で泊まったりした。
溜まり場になっていた友人の家は広い代わりにぼろぼろで、畳に一夜にしてきのこが生えたり(あれは驚いた)、床が抜けたり、中庭(京都の町家なので、そういうのがある)一面が水溜りと化して正体不明の虫が大発生したり、もうめちゃくちゃだった。
七千円(だったかな?)のシャツを着てきた先輩(後のうらみちあんないの「お兄さん」)を、みんなで「このブルジョアが、高いシャツ着やがって」と吊るし上げたこともあった。バブルとは思えない情景である。世間ではDCブランドの何万円もするシャツが当たり前みたいに売れてたのだが。

とにかく、暇と元気はあったから、十分面白おかしい毎日を送ることができた。世間のムードが浮かれ返っていたし、こっちも暗い感じには全然ならなかった。いよいよ大変になったのは、バブルが崩壊した就職の時になってからだ。

今思うと、あの時期に金がなくてかえって良かったと思う。下手に金なんかあったら、とんでもなく無駄な使い方をしたかもしれないし、その結果価値観もおかしくなったかもしれない。大学自体は比較的金のかかる私立だったし、実際高級車を自慢げに乗り回してるような同級生も結構いたりしたのだ。あの連中、今はどうしてるやら。

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