忠犬マンデイ2014年06月21日 20時56分58秒



テレビドラマの影響で、モンゴメリの「アン・ブックス」の翻訳者である村岡花子さんが話題になっている。そこで思い出したのが、以前読みかけて中断していた、「アンの娘リラ」という小説。タイトル通り、アンの娘が主人公の作品なのだが、僕にとっての主人公はむしろ、作中に登場する犬のマンデイ。
このドッグ・マンデイは、第一次世界大戦で出征した飼い主をひたすら待ち続ける忠犬で、何年もの間、飼い主であるジェムが旅立った場所である駅から一歩も離れることなく、列車が到着する度にジェムを探し回る。実にけなげなのである。

先日ようやく最後まで読み終えたのだが、特にラスト・シーン(ではないのだが、正確には)は本当に感動的で、胸を打たれる。図書館で読んでいたのだが、涙があふれてちょっと困ったほど。特に犬好きの方には、ぜひとも読むことをおすすめします。猫好きが読んでも感動すると思うけど、猫の扱いがどうも悪いんだよなあ、残念ながらこの小説。モンゴメリさんはむしろ猫好きだったという話もあるんだけど。

ちなみに、村岡さん以外の訳でも同じ場面を読んでみたのだけど、感動の度合いは村岡訳のほうがずっと上だった。さすがというべきだろう。
(写真は非実在仔犬)

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