荒浜にて、オート110で2011年07月08日 20時26分15秒



仙台派遣の際に撮った110フィルムの現像が、ようやく上がってきた。写真屋では「ポケットフィルムですか!?」と驚かれ、さらには現像に二週間待ちとなったわけだが、この仕上がりを待つ間というのも悪くはない。

写真は、また仙台市荒浜地区の被災地だが、新しいデジカメのシャープで鮮明な写りとは全く異なる、粒状感を残した110フィルムの写りには、また別種のリアルな手触りが感じられる気がする。
少なくとも、これは現地で光学的に写し取った風景を化学的に転写した画像であって、電気信号として記録されたデジカメの写真とは全く違うものだ。この写真が手の中にあるということは、僕がその地に立ったという一つの証明であるようにも思えるのだ。

間もなくカメラとしての役割を終えようとしているオート110を、このような場面で活躍させることができて良かったなと思う。

コメント

_ ケイタロウ ― 2011年07月09日 09時25分19秒

たしかにこれは、生々しい迫力のある写真だ。銀塩写真というのは、ごまかしようのない本当の事実を写したもの(つまり「写真」)という感じが強いです。残っていってほしいものです。まさかこのまま銀塩が消えてくということはないだろうけど。

_ 天野NZ橋立 ― 2011年07月09日 21時43分54秒

そうなんですよね、現場の生々しさは、デジカメの写真よりもこちらの方がリアルに再現できている気がします。なんでもかんでもデジタルよりもアナログが良かったとか言うつもりはないんだけど、こういうのを見てしまうとねえ…。
さすがに、ライカ判のフィルムはまだまだ無くならないでしょう。カセットテープと共に、生き残っていくと思います。次は銀塩のGR1でも買おうかな。

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